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 はじめまして、闇縄★悪夢です。  DTIブログでSM小説を書いていましたが、ブログサービスをやめるらしいので、お引越ししてきました。  ちょっとスランプ気味なんですが、がんばって更新しますので、よろしくお願いします。
 
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6
「これで、五分ですね。次に勝ったほうが・・・」
「わかってるよ!」
 彼の言葉を制する。もう、わたしに余裕はない。これで負けたら奴隷。もう泣きかけている。奴隷になる自分しか想像できない。彼の言ったプレッシャーがわたしを襲う。さっきの彼の言葉・・それは全部わたしを動揺させる罠だったことに気づく。でも、負けたらっていうイメージは消せない。なんか身体が痺れて重くなったような気がする。
「じゃあ次ですね。」
 中山さんが机の上に札束を重ねる。
 また同じようにキャラを選ぶ・・・・
 今度は先制する・・・そう決める・・・
 始まるゲーム・・・・
 でも、思ったように手が動かない・・・
 手のひらが湿っている・・・
 そしてコントローラーが滑る・・・
 わたしの先制攻撃は避けられジークの伸びるパンチがマリアに決まる・・・
 後ろに吹き飛ぶマリア・・・・
 もう、こうなったら彼の思うまま・・・
 じわじわと小さな攻撃を決めてくる・・・
 だんだんゲージが青から黄色に変わる・・・
 涙が滲んでくる・・・
 もう逆転は無理・・・・
 下唇を噛んで彼を見る・・・・
 真剣にモニターを睨む彼・・・・
 もう、無理・・・・でもスペシャルのコマンドを押す・・・
 青くなって回転するマリア・・・・
 でも、簡単にかわされる・・・・
 そのまま、むちゃくちゃに蹴りを繰り出すマリア・・・・
 パニックにおちいったわたしのように・・・・
 それを落ち着いてかわすジーク・・・・
 ときどき伸びるパンチで小刻みに体力を奪う・・・
 涙でモニターがかすむ・・・
 そのソフトフォーカスの中でマリアがスローモーションで後ろに反るように倒れた。
 ジークの高笑いの上にまたWINNERの文字が重なった。

「決まりだな。」
 中山さんがわたしの方を見る。
「うん・・・・・」
 魂が抜けたようにうなづくわたし。
「あの・・・・」
「なんだ?」
「わたし・・・男の人初めてなの・・・・」
「それで?」
「うん・・・なんでもない・・・」
 涙に潤んだ目で彼を見る。うん、もうどうでもよかった。べつに処女にこだわってるわけじゃないし、わたしを負かした彼に抱かれるのも悪くない。でも、涙があふれる。
「いいよ・・・何をしても、約束だから・・・・」
 わたしは中山さんの前にひざまづく。
「そう・・・奈帆は奴隷だからな・・・」
「うん・・・・」
 この人に抱かれる。そう思うとドキドキする。男の人に抱かれるなんて考えたことなかった。こんな感じなんだ・・・・。
「じゃあ、奈帆は何ができるのかな。」
「えっ・・・」
「俺を楽しませるために・・・・」
「いいよ・・・わたしを抱いても・・・・」
「フフ・・・まだわかってないな・・・・奈帆は奴隷なんだ・・・・」
 彼の大きな手がわたしの頬を張る。パシッ・・・そして頬を押さえる。
「口のききかたに気をつけるんだな。」
「はい・・・・」
「じゃあ、とりあえずストリップでもしてもらおうかな。」
「えっ・・・・ここで・・・・」
「そうだ。」
 わたしはその場に立ち上がる。ヒラヒラのカチューシャをはずす・・・前髪がはらりと垂れる。それから、エプロン・・・・。ワンピになったメイド服を脱ぐ・・・・。スカートを捲くっておなかをみせて頭から抜く。わりとチープなメイド服・・・。見せ下着とソックスと靴だけになる。彼はすわったままわたしをじっと見ている。
 そのまま固まってしまうわたし・・・覚悟は決めてる・・・でも、恥ずかしい。
「全部だ・・・」
「はい・・・・」
 そのまま、下着を脱ぐ・・・胸から・・・。手で隠しながらはずしていく。抜き取ると下に落とす・・・・。胸をおさえたまま、片手で下も下ろしていく。太股をすべらせて脚から抜き取り・・・あわててあそこを隠す。
「あっ・・・・はずかしい・・・」
「手をどけろ・・・」
「あっ・・・あの・・・別のお部屋で・・・・なにをしてもいいから・・・・」
 このクラブには、別室があった。わたしは使ったことないけど、中にはウリをしてる子もいるって聞いたことある。
「だめだ。」
 甘えは許されない。わたしに選択権はない。このまま、奴隷として・・・・。初めての経験・・・・別に甘い幻想なんてしていなかった。でも、こんな形で・・・わたしらしいや・・・涙と笑いが同時に出てくる。わたしは、手をはなして気をつけの姿勢になる。脚は閉じているけど、全裸の身体を中山さんに晒す。それだけでなく、まわりの男もこちらを見ている。その視線を受けながら、目をきつく閉じて細い身体を震わせることしか出来なかった。
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なんか2年かかったけど、読者のみなさんありがとうございます・・・
やっぱ、拙い小説だけど、読んでくれてるとか思うとなんか続けられました・・・どこまで続くかわかんないけど・・・できるかぎりがんばります・・・\(*⌒0⌒)b
これからもお付き合いくださいねっ(*^-^)

           闇縄 悪夢☆
 
5
 彼が机の上に札束になったお札を置く。100万円・・・・。
「参加料だ・・・」
「えっ・・・・」
 簡単にいつもの千円を払うように・・・。
「奈帆さんを奴隷にできるんなら、安いものだ。」
「うん・・・・・」
 ゲームが始まる。わたしは攻撃を繰り出す。いつもみたいに手加減は無し。相手に攻撃する隙を与えない。これがマリアの使い方だ。超速のキャラ・・・・。相手は防戦一方になる。
「ハハ・・・強いな。」
「いつもは手加減してんだよ。」
「そう・・・・」
 ジークのライフゲージはすぐに半分になる。わたしはまだ満タンだ。ジークが点滅する。それから、マントを開く・・・中から飛び出る火の玉。それが、マリアを直撃する。ダウンするマリア・・・・。そう、スペシャル技だ。ダメージを受けるとゲージがたまって発動する。点滅するマリア・・・。わたしは体勢を整えようと、カチャカチャとボタンを押し続ける。ライフは半分になっている。でも、まだ同点。マリアもスペシャルが使える状況になる。でも、がまんして通常の攻撃をする。そうとどめの一撃に使う。
「ほら、また攻撃が当たったよ。もう、後がない。」
 中山さんの動きがスムーズになる。でも、ひきつける。あと一撃で倒せる。
「うん・・・やばいね・・・」
 相手が攻撃をやめないようにやばそうなふりをする。あと一歩。きた。いきなりスペシャルのコマンドを押す。マリアが縦に回転する。そして、回転した周りに青い光が集まる。プラズマスパーク・・・・。青い光の玉がジークを襲う。一発でダウン。ライフが0になる。そしてガッツポーズのマリアの上にWINNERの文字が重なった。

「まず1勝・・・」
 なんかいつもの百倍疲れる。
「強いですね。それに・・・」
「それに?」
「度胸も満点だ。」
「えっ・・・」
「いえ、普通は手が縮まるものですよ・・・」
「何?」
「あなたの身体が懸かっているんですよ。もし負けたら彼女のようになる・・・」
 理沙の方を見る中山さん・・・
 それにつられてしまう・・・・
 理沙みたいに・・・・想像してしまう・・・
 あんなふうにされたら・・・・
 背筋が寒くなる・・・
 たぶんもっとひどいことに・・・・
 わたしはいままで男の人を知らなかった・・・
 処女・・・・・
 別に守ってきたわけじゃない・・・
 でも、機会がなかったっていうか・・・
 男の人に興味がなかった・・・・
 なんか男って子供っぽくて、女同士で遊んでいるほうがよっぽど楽しかった・・・
「それから、現金・・・これを見たらあらぬ欲が出てくる・・・彼女みたいにね。」
 理沙は設定を売ったって言ってた・・・
 そう、元の設定でもぎりぎり・・・
 設定を下げたら勝てるわけない・・・・
「もし、レートを10倍にしたら奈帆さんも売ってくれますか?1000万ですよ。」
「やだよっ・・・・」
「やはり聡明だ・・・あなたは・・・じゃあ次のゲームですね。」
 中山さんが机にまた100万円を積み上げる・・・
 それに目を取られてしまう・・・
 やだって言ったけど、頭の中で1000万という金額を想像してしまう・・・・
 服を買ってもバックを買ってもなくならない・・・
 正直、使い方もわかんない金額だった・・・
 目の前の200万円でもそう・・・・
 ぼーっとしている間にキャラを選ぶシーン・・・ 
 はっとしてマリアを選ぶ・・・
 中山さんもさっきと同じ・・・・
 そしてゲームが始まる・・・・
 いきなり、襲ってくる攻撃・・・
 よけきれない・・・・
 ダウンするマリア・・・・
「さっきと動きが違いますね・・・」
「あぁ・・・ゴチャゴチャ言うからだよ。」
 わたしが先制攻撃のはずだったのに・・・
 作戦が狂ってわけがわかんなくなる・・・
 とりあえず逃げて体勢を整える・・・
 そこに攻撃・・・・それも腕が伸びる・・・
 ぜんぜん予期しない攻撃をくらってしまう・・・
 やばい・・・・ジャンプしなきゃ・・・
 そのジャンプを受け止められる・・・
 叩きつけられるマリア・・・・
 ゲージはもう半分になる・・・・
 もう、わたしに冷静さはない・・・
 無茶苦茶にかかっていく・・
 でも、すべてマントでガードされる・・・
「どうしたんですか?さっきのキレがない。」
「うるさい!」
 スペシャル技にすべてをかける・・・
 マリアが青く回転する光になる・・・
 そのまま・・・アタック・・・
 でも、ひきつけてない攻撃はかわされる・・・
 スペシャル技がおわってしまう・・・
 彼にダメージを与えられないまま・・・
 そして、正確な攻撃が浴びせられる・・・
 だんだん減っていくライフゲージ・・・
 そして、それが0になり・・・
 マリアがその場にダウンする・・・
 高笑いするジークの姿にWINNERの文字が重なった・・・
 

「何をするんだ!君は!」
 怒りの顔で振り向くマネージャー。もう、いつもの卑屈な顔じゃない。男の顔だ。
「まあまあ。」
 中山さんが割ってはいる。そして、マネージャーの胸ポケットに束ねたお札を入れる。
「まぁ、若がそうおっしゃるのでしたら。」
 また、卑屈な中年に戻る。でも、若って。
「すまないな。」
 中山さんを見上げる。
「中山さん、えらい人なの?」
「ハハ・・・そうでもないさ。」
「でも、若って・・・」
「うん、彼ら・・・ITとか弱いからさ。ちょっと手助けしてるだけ、ネットカジノとか。それと俺の親父がそういう関係で・・・・。まあ、そういうこと。」
 あまり話したくなさそうに話す。
「止められるんでしょ。彼らを。」
「まぁ・・・・・でも勝負だから・・・・」
 あっさり言う。
「お願い。」
「仕方ないな。でも、ただっていうわけにはいかないよ。」
「どうすればいいの?」
 中山さんに抱かれるくらいは覚悟しよう。ちょっとカッコいいし。
「じゃあ、こうしよう。ゲームの借りはゲームで・・・・」
「えぇ・・・・」
 でも、あいつらに勝てるの?
「僕に勝ったら、彼女を放してもらうっていうの。どう?」
「えっ・・・・」
 中山さんにならいつも楽勝だし・・・・。
「設定はいつも通りで・・・」
「いいの?」
「そのかわり、負けたら僕の奴隷になってもらうよ。」
「うん・・・・いいよ・・・・」
 そう、理沙を助けよう。理沙も彼らの罠にかかっただけだし・・・・。わたしは中山さんの出す手に緊張気味にハイタッチを決めた。

「おい、おまえら!やめろ!」
 中山さんが理沙のほうにいって、男達を蹴散らす。
「はい、若。」
 男達は次々と理沙から離れる。男達の支えを失った理沙はその場に崩れる。ヒクヒクと身体が痙攣している。うつぶせの白い身体が泥のように横たわっている。こちらを向いた秘部にはバイブが埋まり、後ろの穴からは白い粘液が流れている。その身体に中山さんがジャケットを脱いで被せる。紳士的な態度だ。多分、中山さんはやさしい人・・・わたしに負けてくれるつもり・・・。うぅん、勝てないゲームをしてくれるのだ。
「じゃあ、3回勝負でいいね。」
「はい・・・・2回買ったら勝ち?」
「そう・・・・」
 私達は椅子に座ってコントローラーを手に取る。えっ、中山さんのコントローラー少し形が違う。もしかして、秘密の機能とかあるの?
「そのコントローラーいつもと違うよ。」
 とりあえずの牽制・・・。やさしい人だって思うけど。注意したほうがいい。
「これ?左用なんだ。俺、左ききなんだ。言わなかったっけ?」
「えっ・・・いつも右で・・・・」
「左のほうがうまいんだぜ。」
「うそっ・・・」
「まさか利き手では勝負できないなんてないよな。」
 男達が私の周りを取り囲んでいる。有無をいわさない雰囲気だ。でも、いつもの中山さんとは違うのは確か。格好だけでなく、ゲームの腕も。でも、わたしも自信ある。かなりゲームのうまい人を相手にしても負ける気はしない。
「だめっ・・・わたしもその人に負けたの・・・・」
 ぐったりした理沙がかすれた声で言う。
「えっ・・・・」
 画面には、もうキャラを選ぶ画面が出ている。どうしよう・・・。中山さんを見る。
「どうする?俺はどっちでもいいんだぜ。」
 中山さんが男達に合図する。髪の毛を掴んで起こされる理沙・・・・。
「じゃあ、続きをしようか。」
 男達がまた理沙を囲む。
「ふぅん、友達を見捨てるんだ。まあ、いいけど。」
 軽蔑したように唇を歪める。
「あっ・・・そんな・・・・」
 向こうでは明日美が泣きそうな顔でゲームをしている。理沙のことを最初から見ていたんだ。必死でゲームをしている。まだ下着姿・・・・たぶん普通にやってるんだ。とろい明日美からしたら上出来なのかも。でも、時間の問題だった。
「どうする?」
「あっ・・・やります・・・・」
 やっぱどっちにしても、やるしかない。理沙を見捨てるなんて出来ない。それに、前に理沙とゲームしたことあるけど、わたしの方が強かったし・・・。理沙も反射神経いいけど、やっぱまだ甘い。わたしはPS2とか家でやってるし・・・。
 とりあえず、なるようになれっ・・・・なんかファイトが湧いてくる。
「いいんだな。」
「うん、やるよっ・・・」
 とりあえず、キャラはマリア・・・・たぶん中山さんはガイ・・・バランスはとれてるけど、決め手にかけるキャラ・・・・。ここに勝機がある。
「じゃあ、俺は・・・」
 彼が選んだキャラ・・・それはいつもと違う。ジーク・・・・マントに身を包んだクールなキャラ・・・・いままでに誰も選んだことのないキャラだ・・・どんな攻撃をしてくるのかわからない。
 画面は対決のシーンに切り替わる・・・カウントダウン・・・・そして死闘が始まった。
 
3
やばっ!遅れちゃった。もう、約束の時間より1時間過ぎていた。やっぱ、夜の仕事なのに特別昼からなんて無理・・・・。あわてて、お店の裏口から滑り込む。豪華な内装のお店からは想像できないような空間・・・飲みかけのペットボトルや雑誌が散乱している。
客が見たら絶対醒めてしまう・・・ドア一枚隔てて男の人夢を与える空間・・・その分ここは現実を凝縮してあるのかもしれない。
 1時間は遅れている。でも、わたしはプロ。身支度にぬかりがあってはならない。遅刻よりそのほうが致命的・・・。まず服を脱いで下着だけになる。今日は下着にならなければいけないかも、念入りにヘヤーや胸の谷間をチェックする。クリーニングの袋をはずしてメイド服を着る。あと、メイク・・・大体はやってきたけど細かく直す・・・目元が大事だった・・・そして手櫛で髪の毛を直すと、戦闘準備完了。いっくぜぇ、って感じになる。鏡に向かって、スマイル・・・完璧・・・超可愛いよ・・・奈帆。鏡に投げキッス・・・。すっごいナル★かも・・・でも、これがわたしの儀式。
 わたしは夢の空間とつながるドアを少し開いて現実から外に飛び出した。

 いつものお店・・・・いや・・・違う・・・・。内装とかが一緒なのに雰囲気が・・・。まず、男達・・・・いつものオタクっぽい人はいない・・・黒い服の男達が目立つ・・それもいつもより年齢が高い・・・・。まるでギャングのような服を着た男達・・・。それに、目にうつる白いもの・・・・何・・・・わたしはその方向を見る。そう、それは女体だった。男達に挟まれてゆれている。そして、その正体もわかる・・・・。理沙・・・。
「ほら、もっと奥までくわえるんだよ!」
 前の男が髪の毛を掴んで前後にすばやく振る。
「げぇ・・・ぐぅぅ・・・・・」
 理沙の整った顔・・・・涙と涎でメイクがグチャグチャになっている。理沙の頬が膨れたり萎んだりする。男性器の形に・・・・。
「こっちは良く締まるぜ・・・処女だな・・・こっちは・・・」
 後ろの男性は理沙のおしりを掴んで揺する。凝視すると、男性のものはアソコに入ってるのではない。そう角度的にもっと上のほう・・・おしりの穴・・・そこに入ってるように見える。それに前に入っているバイブのおしりが目に映る。そして、太股を血が流れている。どうしたの???理沙・・・。
 呆然とするわたし。その肩を叩く手。わたしは、ビクンと身体を固くする。
「奈帆ちゃん・・・・」
 聞きなれた声。わたしは振り返る。
「中山さん・・・」
「うん・・・・」
 でも、いつもの中山さんじゃない。オールバックにしてスーツを着ている。それにトレードマークの黒縁めがねじゃない。今日はコンタクトなの?でも、背が高くてすらりとした体型にそれが似合っている。いつもより、かっこいいかも。
「どうしたの?理沙。:
「あぁ・・・ゲームに負け続けて、あのざまだ。」
「えっ・・・ゲームって・・・・」
「いつものやつだよ。」
「でも、理沙・・・強かったのに・・・」
「あぁ・・・でもあれじゃあな・・・・」
 机の上を見る。ゲームのディスプレイの前に散らばる、一万円札・・・・。それも札束で・・・・何百万というお金がその上に散らばっている。
「そう、彼女は設定を金で売ったんだ。設定をひとつ下げるだけで、レートは10倍になる・・・・」
「理沙・・・・・」
 そう、彼女はお金が要るって言ってた。目の前のお金につられたんだ。
「彼女は一晩中・・・彼らの奴隷だ。何をされてもいいって一筆入れさされている。いや、一晩中ですまないかもな。彼らはサディストだ。彼女のような奴隷を簡単に手放したりしない。たぶん、彼女じゃ太刀打ちできない。」
「あぁ・・・そんな・・・・」
 目の前をマネージャーが横切る。
「マネージャー!理沙が。」
「あっ、奈帆ちゃん。遅かったじゃない。」
「何いってんの。理沙が大変なの。」
「あぁ・・・・ゲームに負けたからな。」
「助けてよ!」
「だめだよ。理沙ちゃんも同意のもとでやったこと。いまさらできないよ。」
「ばかっ!」
 わたしは思いっきりマネージャーの横っ面を張った。
 

「理沙もよばれたの?」
「うん・・・なんだろ・・・・」
 ここで、一番仲がいい理沙と並んでマネージャーの部屋へ・・・・。理沙は1個上だけど長身で大人っぽい・・・・20って年齢に見えない・・・・。ツンデレキャラっていうのかなっ・・・・冷たくて容赦ない・・・。ゲームでも自分から負けたりしない・・・それが彼女の人気だった。いつもナンバー1とナンバー2を競っている。
「ボーナスかなっ・・・」
「そんなわけないでしょ。あのケチなマネージャーが。」
「言えてる。」
 わたしたちは肩をすくめて笑う。事務室のちゃちいドアを開けながら・・・。
「あっ、待ってたよ。」
 マネージャーは席を立つ。愛想笑いを浮かべながら・・・。いい年してわたしたちに媚をうる。こういうとこがキモい。お金以外ならなんでもするって感じ。あと、妙にお疲れさんとか言って体を触ってくるのもキモイ。
「なぁに・・・話って・・・・」
 冷めたように理沙が言う。腕を組んでソファーに座る。わたしも、その隣に。
「いやぁ、いつもお疲れさん。」
「なんか話あるんでしょ。わたし、忙しいの。残業にしてくれるの?」
「いつも冷たいなぁ・・・理沙ちゃんは・・・・」
 わたしの方に助けを求めるマネージャー。でも、わたしは横を向く。
「じつはいい話があるんだ。」
「どうせろくでもない話でしょ・・・聞くだけ聞いてあげる。」
「こんどお得意さまを誘って、ゲーム大会をやるんだ。」
 またろくでもないキャンペーン・・・・わたしたちにセーラー服着せたり、ナースさせたり、この前のバドガールは切れて、理沙と一緒に帰ってやった。だから、事前にわたしたちを囲い込もうとしてるんだ。
「ちがう。あんなこと二度としないから。」
 テーブルにつくくらい頭を下げる。ごきぶりみたいなテカテカした頭。やっぱキモイ。
「いつもどおりだけど。ゲームの参加料は10倍・・・。つまり1万円。その7割が君達にはいるんだよ。」
「七三ねっ。わるくないわね。」
「そのかわり。一晩中拒否できないってことで・・・・」
「ゲームをすべて受ければいいのね。」
「そう・・・・やっぱ女子大生は頭いいね。」
 わたし高卒なんだけど・・・・。理沙はなんかすごい大学に通ってるらしい。
「あと、明日美ちゃんもOKなんだ。3人で稼がない。」
 明日美・・・わたしより3個上。なんかとろい感じ。いまいちお客さまをつかめないでいる。わりとかわいいのに。要領わるいっていうか。
「で、いつ?」
 理沙はクールに言う。
「今度の土曜・・・昼からなんだ。」
「本当にセットはいつも通りなんだね。」
 そう、ゲームのセットを変えると男性キャラが強くなったりする。
「いつもよりしめちゃうか。稼ぎ時だし。」
「いいえ。それでないとお客様はなれちゃうよ。」
 どっちが経営者かわかんない。
「じゃあ、そうするから・・・OKってことでいいんだね。」
「ええ・・・セットとか違ったら帰っちゃうよ・・・」
 理沙はなんかお金いるっていってた。ここだけじゃなくて他でもバイトしてるらしい。いつもわたしで20ゲームはするから・・・・20万の7割・・・14万・・・一晩で・・・・。わりと魅力的かも。理沙がOKなら・・・わたしも・・・。マネージャーの問いかけにわたしも縦に首を振る。
「で、営業かけるの?」
「いや、お客様はこっちで集めるから・・・・。」
「じゃあ土曜日ね。」
「うん・・・・」
 理沙は興味なさそうに席を立った。そして、わたしもそれに続く。
「いくよ。奈帆・・・・」
 たぶんいつものファミレスに直行・・・・。そして朝までたわいもないことを話す。それが私達の日常だった。この時までは・・・・。
 
1
「おかえりなさいませ。ご主人さま。」
 すこし前かがみになって、満面の笑顔を浮かべる。もちろん営業スマイル。
「奈帆ちゃん、今日も指名させてもらったよ。」
「うん、ありがとっ。」
 腕にまきついて、お席に誘う。そう、ここはメイドクラブ・・・メイド喫茶とちがうのはお酒をだすこと、あとは同じ。メイド服のわたしたちがお客さまについて、お話をしたりゲームをしたりするだけ・・・・。そして、この店のナンバーワンがわたし・・・神野奈帆だ。高校生のときは自分の幼い感じにコンプレックスとか持ってたけど、ここではそういうのがプラスになる。お客さまもなんかオタクっぽい人ばっかだから、優しいし、あんまりへんなことはしないし・・・・それにお金だっていいし・・・・あんがい天職かもっ・・・・。
 お酒を用意したら、お話を始める。お客さまは中山さん。そう最近よく来てわたしを指名してくれる。30歳くらい・・・・何をしてるのかわかんないけど・・・わたしが営業メールしたらすぐに来てくれる。ぜったい私に惚れてる。でも、わたしはタイプじゃない。なんかオタクっぽい人って優しいけど・・・彼氏にしようとは思わない。
「ねぇ、いつものゲームしようよ。」
「うん、ご主人さま。」
 ディスプレイのスイッチを入れる。机の下からコントローラーを出す。そう、対戦型格闘ゲーム・・・・それもうちの店オリジナル・・・・。ここでしかできないゲームだ。そして、このゲーム1回1000円なんだけど、エッチ仕掛けがある。負けるたびにキャラクターが脱いでいくのだ。そして、わたしも負けたら服を脱ぐってことになっている。でも、せいぜい脱いでも、ソックスとかエプロンくらい・・・・たまにサービスで服までいくことあるけど・・・・ちゃんと見せ下着を履いているから大丈夫だ。もともと、わたしはゲームが得意だし・・・このゲームの女性キャラは鬼ほどつよい・・・。完全に無敵モードだ。でも、勝ってるだけじゃダメ・・・・それがわたしたちの腕のみせどころ・・・ぎりぎりみたいに見せかけて勝つ。これがテクニック・・・・。
「でも、またぬがされちゃうかなぁ。」
「うん、今日こそ・・・・」
「でも、ちょっと練習したんだよ。」
「じゃあ、今日は手ごわいかもな。」
 中山さんはガイってキャラを選ぶ・・・ストリートファイターなきゃらだ・・・わりとストレートな攻撃をしてくる・・・・そしてわたしはマリア・・・背が小さくてスピードのあるキャラ・・・なんか自分に重なる感じで好き・・・・そして、空中戦みたいなのが得意なとこも・・・・。女性キャラはみんなメイド服を着ている。わたしたちみたいに・・・。
「じゃあ・・・いくよっ・・・・」
「うん・・・・」
 いきなりマリアがガイに回転しながら蹴りをいれた。ガイはダウンして点滅する。
「先制攻撃!」
「あちゃ~やられた。」
 中山さんの情けない顔に向かって、わたしは笑顔でVサインを決めた。

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